6月号聞いてみた『こだわり』から始まる人が輝く現場づくり

2022年06月24日

☆最後の癒しコーナー「あるあるエピソード」もお楽しみに☆

聞いてみた『こだわり』から始まる人が輝く現場づくり

 

今月は、静岡市清水区にある『えじり保育園』の井出孝太郎園長に「保育者の働きやすさ」や「保育へのこだわり」についてお話を伺いました。

井出園長は他園も含め10年間保育士として現場で活躍後、えじり保育園園長になり10年が経ちます。園長としてよりよい園にするため日々ご尽力されています。

 

【保育者が意欲を持って働くための工夫はありますか?】

13年前(2009年)に公立保育園の民営化を受けてスタートしました。その時から保育者には「私はこれが好き/子ども達とこれをしたいなど、こだわりを1つは持って欲しい。」と伝えてきました。保育者はそれぞれ得意な分野、制作・絵画・音楽・生物など保育に取り入れています。得意な事を活かすという事だけでなく、その人なりの「生き方」そのものを大切にしています。保育は「こうあるべき」、「こうしなければならない」、となると新しいことができないし、変わっていくこともできない。そのイメージを脱却して、保育者自らが保育内容を考えて取り組めるような環境づくりをしています。

 

【保育観や保育へのこだわりを教えてください】

「今『ここにある生活』を豊かに生きること」の保育理念のとおり、保育者も子ども達も自分の好きなことにじっくり時間をかけて取り組むことを大切にしています。

いいものは時間をかけないと作れません。保育も同じだと思っています。保育者の提案したことに対してあまり制限しません。行事も無理に行うことはせずに、保育者の「やりたい!」を大切にしているので、年中行事も子ども達とクラスの担任で考え、行っています。

また、主に木工制作をするアトリエでは、本物の釘やかなづちなどを使って制作をしています。針と糸で裁縫をすることもありますが、危ないからと使わせないのではなく、使い方をきちんと伝えていくことを大事にしています。ありがたいことに保護者から「先生、これ使うら~。」と言って制作に使う部品や材料などを園に持って来てくれます。保育者が居心地よい場所であれば子どもにとっても居心地が良いですよね。長い時間を過ごす場所なので、保育者には部屋の環境にこだわりを持って、飾るもの・素材・色合いなど大切にしてもらっています。

 

【どのような時に保育者から「この園で働いてよかった」と言われますか。】

こだわりややりたいこと、得意なことを活かして保育者が生き生きと保育できていることがやりがいにつながって、この園で働き続けてくれているなら嬉しいですね。

 

【これからの目標をお聞かせください】

細かいことはたくさんありますが、保育は一過性でなく連続していくものだと思っています。

卒園した子が保育園の事を思い出してふと戻ってきた時、その場所に変わらずある、ずっと続いていく、そんな「えじり保育園」でこれからもありたいです。

 

     

「樹齢100年のシンボルツリー」      「緑に囲まれた園庭」

 

 

++あるあるエピソード++

保育士は朝から150%のテンションになるための

スイッチ(切り替え方法)をみんな持っている

 

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